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第1回 お金のこと(1)外来通院医療費・入院医療費

監修:駿河台日本大学病院 精神保健福祉士 古屋 克己 先生

病院の通院費や入院費が高額になっています。補助してくれる制度について教えてください。

てんかんの方が利用できる制度について、下記に概要をまとめました。

  • 自立支援医療[精神通院医療]
  • 高額療養費
  • 重度心身障害者(児)医療費助成制度
  • 健康保険の傷病手当金
  • 小児慢性特定疾患治療研究事業
  • 乳幼児医療費助成制度

このうち、自立支援医療は外来通院でかかる医療費を補助する制度で、入院医療費は対象になりませんので注意が必要です。

自立支援医療[精神通院医療]

概要自立支援医療[精神通院医療] てんかんを含む精神疾患の治療のために医療機関へ通院する場合、医療費の9割を医療保険と公費で負担する制度です。入院医療費は対象になりません。
対象てんかんを含む精神疾患のある方で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある方が対象となります。また、症状がほとんど消失している方でも、軽快状態を維持して再発を予防するために通院治療を続ける必要がある場合にも対象となります。訪問看護にかかる費用も対象になりますが、65歳以上の方の場合には介護保険制度が優先されます。
申請先お住まいの市区町村の担当窓口(精神保健福祉担当課など)に申請してください。
有効期限有効期限は1年間です。期限が切れる3カ月前から更新の申請をすることができます。

高額療養費

概要高額療養費 1カ月の治療費の自己負担金が一定以上(負担限度額)の金額を超えた場合、申請手続きをすることにより、その金額が払い戻されます。ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。
負担限度額最終的な自己負担額となる毎月の「負担の上限額」は、加入者が70歳以上かどうかや、加入者の所得水準によって分けられます。また、70歳以上の方には、外来だけの上限額も設けられています。
申請先ご自身が加入している公的医療保険(健康保険組合・協会けんぽの都道府県支部・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合など。以下単に「医療保険」といいます。)に、高額療養費の支給申請書を提出または郵送することで支給が受けられます。
申請から支給まで受診した月から少なくとも3カ月程度かかります。
限度額適用認定証高額療養費制度は、いったん窓口で医療費を支払った後に保険診療の自己負担上限額を超えたぶんが申請により返還される制度です。この限度額適用認定証を提示することで、窓口での支払が限度額ぶんだけになるため、一度に用意する金額を低く抑えることができます。入院にも外来にも利用することができます。ただし、下記に解説する世帯合算や多数該当を利用する場合には、高額療養費支給申請をする必要があります。この制度を利用するためには、保険者(保険証を発行しているところ)に申請して発行してもらう必要があります。
また、70歳以上の方は高齢受給者証を提示することで自己負担限度額のお支払いで済むようになります。
世帯合算一人の一回分の窓口負担では高額療養費の支給対象とはならない場合でも、複数回の受診や同じ医療保険に加入している同世帯の方の受診について、窓口でそれぞれお支払いになった自己負担額を1カ月(暦月)単位で合算することができます。その合算額が一定額を超えたときは、超えた分を高額療養費として支給します。ただし、70歳未満の方の受診については、2万1千円以上の自己負担のみ合算されます。
多数該当同一世帯で1年間(直近12カ月)に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、4回目からは自己負担限度額が軽減されます。

重度心身障害者(児)医療費助成制度

概要心身に重度の障害がある方とその家族の経済的負担を軽減するため、医療機関を受診した場合の医療費の自己負担額を軽減する制度です。
対象身体障害者手帳1級~3級の交付を受けている方、療育手帳A、Bの交付を受けている方、後期高齢者医療制度の障害認定を受けている方などが対象となる自治体が多いようです。自治体によっては、精神障害者保健福祉手帳1級所持者も対象となる場合があります。
対象となる医療費医療機関において入院・通院をした際に支払う医療保険の一部負担金の額です。医療費・薬剤費・治療用装具の一部負担金などが該当します。
申請先お住まいの市区町村の担当窓口(福祉担当課など)に申請してください。

健康保険の傷病手当金

概要健康保険の傷病手当金 健康保険(会社の健康保険組合や全国健康保険協会(協会けんぽ))に加入している本人が、病気の治療のために入院や通院をして会社(仕事)を休み、事業主から十分な報酬が支払われないとき、被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。
対象健康保険に加入している本人が、病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給されます。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。国民健康保険では対象とはなりませんので注意が必要です。
支給期間支給開始日から1年6カ月支給されます。
申請先社会保険事務所に申請してください。

子どもの医療費を軽減してくれる制度について教えてください。

おもに18歳未満の方を対象として、下記の制度があります。

小児慢性特定疾患治療研究事業

概要児童の健全育成を目的として、疾患の治療方法の確立と普及、患者家庭の医療費の負担軽減につながるよう、医療費の自己負担分の一部を補助します。
対象健康保険の傷病手当金 18歳未満(引き続き治療が必要であると認められる場合は、20歳未満)の児童。
自己負担額所得の状況に応じて自己負担額は異なります。
申請先お住まいの市区町村の担当窓口(保健所など)に申請してください。
有効期限有効期限は1年間です。期限が切れる3カ月前から更新の申請をすることができます。

乳幼児医療費助成制度

概要乳幼児の健康保険適応の医療費の自己負担分の全額あるいは一部を助成する制度です。
対象一定年齢以下の乳幼児が対象となります。ただし、市区町村により対象年齢が異なります。
申請先お住まいの市区町村の担当窓口に申請してください。

詳しいことについては、かかりつけの病院の精神保健福祉士や医療福祉相談室、または保健所の保健師におたずねください。