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第2回 お金のこと(2)障害年金・生活保護

監修:駿河台日本大学病院 精神保健福祉士 古屋 克己 先生

てんかんのために思うように働くことができず、収入が減ってしまいました。生活を支えてくれる制度について教えてください。

てんかんの方でも、要件を満たしていれば、障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金などの年金を受給することができます。障害の原因となった病気で初めて病院を受診した日(初診日)に、どの年金制度の被保険者だったかによって、受給する障害年金の種類が違ってきます。 国民年金の被保険者には「障害基礎年金」、厚生年金の被保険者には、「障害厚生年金」、共済年金の被保険者には「障害共済年金」が支給されます。厚生年金・共済年金の被保険者は、自動的に国民年金の被保険者にもなるため、障害等級が1・2級であれば障害基礎年金も併せて支給されます。

障害基礎年金

対象障害基礎年金 国民年金加入者で、障害等級が1~2級に該当する方。障害の原因となった病気やけがの初診日が、国民年金の被保険者期間中であるときはもちろん、国民年金の被保険者となる前(20歳未満)や、被保険者資格を失った後(60歳以上65歳未満)である場合でも、支給の対象となります。
申請先まずは、市区町村の国民年金担当課にご相談ください。

障害厚生年金

対象障害厚生年金 厚生年金の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日がある場合に支給されます。病気やけがによる障害の程度が、障害認定日または、それ以後65歳になるまでの間に申請した時点で、障害等級が1~3級のいずれかの状態である場合に支給されます。
申請先まずは、お近くの社会保険事務所にご相談ください。

障害共済年金(1~3級)

対象障害共済年金(1~3級) 共済年金の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日がある場合に支給されます。病気やけがによる障害の程度が、障害認定日または、それ以後65歳になるまでの間に申請した時点で、障害等級が1~3級のいずれかの状態である場合に支給されます。
申請先まずは、加入している共済組合にご相談ください。

てんかんのある子どもがいます。自分にもしものことがあったときのことを考えると、子どもの将来が心配です。

保護者の方が存命中に毎月一定の掛金を納めることで、万一の時、障害のある方に年金を支払うことのできる制度があります。

心身障害者扶養共済(年金)制度

概要障害のある方を扶養している保護者が、自らの生存中に毎月一定の掛金を納めることにより、保護者がお亡くなりになられたとき、または重度障害状態に該当されたと認められたとき、障害のある方に終身一定額の年金を支給する制度です。
加入要件
(保護者)

障害のある方を扶養している保護者(父母、配偶者、兄弟姉妹、祖父母、その他の親族など)で、次のすべての要件を満たしている方です。

  • (1)その都道府県・指定都市内に住所があること。
  • (2)加入時の年度の4月1日時点の年齢が満65歳未満であること。
  • (3)特別の疾病又は障害がなく、生命保険契約の対象となる健康状態であること。健康状態などによっては、この制度にご加入いただけない場合があります。
  • (4)障害のある方1人に対して、加入できる保護者は1人であること。
加入要件
(障害のある方)

次のいずれかに該当する障害のある方で、将来独立自活することが困難であると認められる方。年齢は問いません。

  • (1)知的障害
  • (2)身体障害者手帳を所持し、その障害が1~3級に該当するとこ。
  • (3)精神または身体に永続的な障害のある方で、その障害の程度が(1)または(2)の者と同程度と認められる方
申請先お住まいの地域の福祉事務所、もしくは市区町村の担当窓口に申請してください。

特別障害者手当という制度があると聞きましたが、てんかんでも申請することは可能でしょうか。

可能です。これは、障害のために「常時特別な介護を必要とする」方を対象とした制度です。ご家族の支援がなくては生活が難しい方は申請を検討してみてはいかがでしょうか。

特別障害者手当

概要精神又は身体に著しく重度の障害を有し、日常生活において常時特別の介護を必要とする特別障害者に対して、重度の障害のため必要となる精神的、物質的な特別の負担の軽減の一助として手当を支給することにより、特別障害者の福祉の向上を図ることを目的にした制度です。
対象精神又は身体に著しく重度の障害を有するため、日常生活において常時特別の介護を必要とする状態にある在宅の20歳以上の者に支給されます。ただし、受給者もしくはその配偶者又は扶養義務者の所得によって制限されます。
支給期間支給開始日から1年6カ月支給されます。
申請先お住まいの市区町村の担当窓口に申請してください。

生活保護はてんかんでも申請することはできますか。

可能です。この制度は、資産(預貯金や生活に利用されていない不動産など)や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長するものです。まずはお住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当までご相談ください。

生活保護制度

要件
  • 生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産(預貯金、生活に利用されていない土地・家屋等)、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提でありまた、扶養義務者の扶養は、生活保護法による保護に優先します。
  • 預貯金、生活に利用されていない土地・家屋等があれば売却等し生活費に充ててください。
  • 働くことが可能な方は、その能力に応じて働いてください。
  • 年金や手当など他の制度で給付を受けることができる場合は、まずそれらを活用してください。
  • 親族等から援助を受けることができる場合は、援助を受けてください。
支給額厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。

詳しいことについては、かかりつけの医療機関の精神保健福祉士や医療福祉相談室、または保健所の保健師におたずねください。