Q.
てんかん発作は脳に影響しますか?
A.
てんかん発作を持つことが知能や性格に影響を与える可能性があります
てんかん発作を持つことが知能や性格に影響を与える可能性があります。それは次のようなことがあるからです。
- 発作が知能や性格に影響を与える可能性
- 発作そのものが脳の働きに影響を与える。
- 発作を起こすような脳の障害がもともとある。
- 抗てんかん薬が脳に影響を与える。
- 発作があるために適切な教育や社会参加の機会が失われる。
- 脳への障害とてんかんの関係
- 脳の中でも発作の起こりやすさは部位によって異なります。したがって、さまざまな要因で脳に障害が起こった場合でも、どのような部位に障害が起こるかによって発作が起こったり起こらなかったりします。ただ、机の角に頭をぶつけたとか、ブランコから落ちたといった軽い程度のものではてんかんの原因となることはほとんどなく、頭蓋骨の陥没骨折や、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、脳炎などの深刻な障害を受けるとてんかん発作が起こりやすくなることが知られています。
また、脳に傷があったり、脳炎によって脳が広く障害を受けていたりするためにてんかんが起こる場合と、特に脳に大きな障害がないてんかんでは脳の働きの障害のされかたが異なります。
抗てんかん薬はてんかん発作を抑える効果と、眠気や集中力の低下、イライラするなどの副作用のバランスを考慮に入れる必要があります。
さらに、教育や社会的環境が患者さんの性格や能力に影響を与える場合もありますので、てんかんを持つ人の抱える問題を考える場合には、さまざまな要因を考慮する必要があります。
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よくあるご質問監修
大阪大学大学院 連合小児発達学研究科 教授 下野 九理子 先生