長期に発作を止めることのできる治療法はありますか?
発作を長期的に抑える治療法として、抗てんかん薬による薬物療法や手術療法があります
抗てんかん薬には大脳の過剰な電気的興奮を抑え、発作を防ぐ働きがあるため、抗てんかん薬によってうまく発作をコントロールできれば、長期に発作を止めることができます。
主治医は患者さんの発作の様子や、年齢・脳波・画像検査などの特性に基づいて、適切な抗てんかん薬を選び、投与量を決めています。
抗てんかん薬によくみられる副作用は眠気ですが、薬によって特有の副作用もあり、また個人差も大きいです。お薬の種類によっては、定期的に血中濃度を測定したり、他のお薬との飲み合わせ(相互作用)にも気をつけたりする必要がありますので、てんかん発作以外の体調の変化も主治医に伝えましょう。
抗てんかん薬を服用することで、特発性てんかんでは80〜90%の患者さんで発作が抑制されることが報告されていますが、お薬を中止すると再発する可能性もあります。一方、小児の自然終息性てんかん(良性小児てんかん)ではお薬を中止して完治するタイプもあります。
このようなことから、治療法の選択や、服用の中止は慎重に行っていきます。
手術療法は、抗てんかん薬による薬物療法を十分に行っても発作が止まらない場合に検討されます。なお、手術を行うにはいくつか条件がありますので主治医とよく相談することが必要です。
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よくあるご質問監修
大阪大学大学院 連合小児発達学研究科 教授 下野 九理子 先生