園や学校とのつながり
子どもは、家庭や学校、社会とのつながりの中で成長します。子どもの成長には多くの人やさまざまな要素がかかわっています。安全で充実した園生活や学校生活を送るために、家庭、園・学校、主治医の連携が大切です。子どもは日々成長し、発達や病気の状態は変化していきます。家庭と園や学校がコミュニケーションをとり、子どもの状態やかかわり方など共有し、一緒に考え、子どもにとってよりよい環境をつくっていくことが大切です。
子どもの状況を共有し、相談する
子どもの状況を園や学校と共有し、相談することが大切です。発作の対応だけでなく、配慮をお願いしたいこと、お薬の副作用への対応などを共有、相談し、一緒に考えることが大切です。
共有、相談すること
- てんかんの症状
- 治療について
- どんな発作が起こるか
- お薬や副作用について
- 発作が起きやすい時間帯や、きっかけとなる要因
- 授業や学校活動について
- 発作が起きた場合の対応
- 配慮してほしいこと
など
豊かな生活経験を
子どもの成長や病気の状態に合わせて、さまざまな経験を積ませてあげることが大切です。
宿泊研修や校外研修などの学校行事では、お薬の飲み忘れがないようお願いしたり、発作が起きたときの対応や緊急連絡先を伝えておくことが大切です。行事中に診察が必要になった場合に備えて、病院を確認したり、主治医に紹介状を書いてもらうなどの準備も大切です。
宿泊研修や校外研修に際してどのような準備や配慮が必要か、主治医に確認することも大切です。
学校行事での対応をお願いする手紙文例をご用意しました。必要に応じてアレンジしながらご活用ください。
学校行事での対応についての手紙文例
宿泊研修や校外研修の際にお願いしたいことを伝える手紙文例です。
監修:桃山学院教育大学教育学部 教授
大阪大学 名誉教授
永井 利三郎 先生
園・学校に発作の記録をお願いする
発作の様子は、診断や治療に大変重要な情報です。
園・学校で発作が起きた場合、発作の記録をお願いしておくとよいでしょう。
また、お薬の用量や種類の変更があった場合には、発作以外の様子も記録してもらうと、治療に役立ちます。
発作の記録用紙をご用意しました。必要に応じてアレンジしながらご活用ください。
発作の記録用紙
発作の記録用紙です。
園・学校に記録をお願いするときにご活用ください。
監修:桃山学院教育大学教育学部 教授
大阪大学 名誉教授
永井 利三郎 先生
園・学校にお薬について依頼する
自分で服薬できるが管理が難しい場合や、自分で服薬ができない場合、主治医から指示がある場合は、学校にお薬について依頼します。
1)自分で服薬ができるが管理が難しい場合
園や学校にいる間に服薬が必要で、自己管理が難しい場合、声がけや服薬を見守るなどの依頼をします。飲み忘れや持参忘れなど、お薬を飲めなかった場合にどうするかは主治医に意見をもらい、事前に学校に伝えておくことが大切です。
2)自分で服薬ができない場合
自分で服薬ができず、園や学校に服薬を依頼する場合は、主治医からの服薬の内容と園や学校での服薬が必要な旨を記載した依頼状と、保護者の方の同意書が必要です。
3)臨時薬の投与
発作が起きた後や発作が群発する際に、臨時薬が必要な場合があります。主治医から文書による指示など、必要な条件を満たせば、教員が投与することが可能となっています。投与のタイミングや使用量についての指示書を主治医にもらい、事前に園や学校に提出しておくことが必要です。
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