① こちら、ノウ司令室しれいしつ（1/4）

ストーリーの説明

おいしそうなハンバーガーを目の前にしたボク君。どこからか不思議な声が聞こえます。
このストーリーでは脳の働きについて学びます。

脳の迷信はうそ？ほんと？

MRIで脳を見ることができるようになったのは1980年代、脳の活動を見る機械の原理が発見されたのは1990年代です。これらは科学の歴史の中ではごく最近のこと。人間の脳にはまだ解明されていないことがたくさんあります。「脳を3％しか使っていない」という説も、真偽のほどは不明です。脳の神経の細胞の数を考えると、1％も使われていない可能性すらあります。

ストーリーの説明

謎の声の正体はノウ司令室の声でした。ノウ司令室は頭の中にある脳。生まれたときの脳の重さは350gほど。3歳までに1kgくらいになり、大人になると1.4kg前後になります。

動きをとらえる力が弱ってる？！

目に映った映像は脳に送られ、おいしそうなハンバーガーだ！と脳が判断します。「見る」ことも脳が司っています。
最近、スマートフォンの使い過ぎで、動きをとらえる力が弱っている人が増えています。スマートフォンは画面が小さく、目を動かすことがほとんどないからです。脳全体の疲労にもつながるため、ほどほどにすることが大切です。

ストーリーの説明

ノウ司令室が自己紹介をしています。
脳はたくさんの仕事をしています。そのため、脳の重さは体の2％ほどですが、消費するエネルギーは体全体の20％。高性能な脳にはたくさんのエネルギーが必要です。

ノウ司令室にお休みはある？

脳は24時間365日働いています。寝ている間も脳は動いています。脳が疲れている状態でそのまま休んでも疲れた脳は十分な休息がとれません。いつも頑張っている脳にとって休息とは「負荷の軽減」。脳のいつも使っている部分を休ませて、使っていない部分を使ってみましょう。たとえば、いつもおしゃべりをしている方は、人の話を聞いてみるとよいかもしれません。

ストーリーの説明

おいしそうなハンバーガーを食べるために、ノウ司令室が口と手に指令を出しています。モニターが光っていますね。

寝ている間、ノウ司令室は何をしてるの？

寝ている間も呼吸をしたり、心臓を動かしたり、脳は働いていますが、睡眠をとることで処理能力が回復します。睡眠の役割はそれだけではありません。脳を使うことで生まれた老廃物を排出したり、記憶を定着させたり、免疫システムの強化をしたり、睡眠にはたくさんの役割があります。てんかんの発作を抑えるためにも睡眠は大切です。日中に活動的な生活を送り、夜は十分に睡眠をとって日中の疲れをとることが大切です。