てんかんinfo

てんかんを知りたいあなたのために

てんかんとは

小児てんかんで生活上注意が必要なことは何?

1)誘発因子と助長因子

てんかん発作の80%は偶発的に、20%は誘発されて、1%は反射的に起こることが知られています。ある刺激や出来事によって発作が起きる場合、その刺激や出来事を発作の誘発因子といいます。一方、発作が起こりやすくなる状況を発作の助長因子といいます。主に精神的緊張、意識の変化、睡眠不足、発熱などが助長因子になることが多く、生活を改善したり、原因をなくすことが、発作を治療する上で重要です。

年齢による発作の助長因子

前学童期発熱、感染症、入浴
学童期~前思春期疲労、睡眠不足、ストレス、感情の動き
思春期後期月経、疲労、睡眠不足、ストレス

入浴

入浴時の発作は大変危険です。次のような工夫をしてみましょう。

お風呂に入るときの工夫
  • 誰かと一緒に入る
  • 風呂場に鍵をかけない
  • お湯の量を少なくする
  • シャワーだけにする
  • 転倒してもけがをしないようにマットを敷く
  • 時々声かけをして返事をさせ、声を確認する
もし浴槽で発作が起こったら…

まず、お湯から顔をあげて息がしやすいようにします。難しいようなら栓を抜いてお湯を落とします。そして、意識が回復するのを待ち、ゆっくりお風呂から引き上げましょう。

テレビ・ゲーム

てんかん発作は、光刺激により起こりやすくなることがあります。光刺激で発作を起こしたことがあれば、光刺激の強いテレビやゲームは望ましくありません。
どうしてもゲームが止められない場合は、明るい部屋で、画面から離れて、長時間のプレイは避けるようにしましょう。

2)てんかんを持つ子供の育て方

特別な育て方はありません。いきなり倒れる発作などがある場合にはケガをしないような工夫が必要ですが、一般的には発作ばかりに目を奪われない育て方が大切です。子育てとてんかん治療を同時に行いますが、てんかん治療や発作抑制を最優先すると、子供の発達への視点がおろそかになります。子供は日々成長するため、その年齢に応じた育て方が必要です。てんかん発作に注意しながらも、過保護にはせず、てんかんのない子供と同じように育てていくことが大切です。

3)幼稚園や学校生活での注意

幼稚園・保育園や学校での生活に関しては、毎日の生活を規則正しく、早寝・早起きの生活リズムを守っていると発作は起こりにくいとされています。学校では、春の担任交代やクラス替えの時期、運動会前や学習発表会、試験の前後など、緊張や疲れが出る時期には注意が必要です。あらかじめ、担任教師や養護教諭と相談しておき、てんかん発作が起こった場合の対処などについて備えておくことが大切です。

家庭・病院・学校の連携

てんかんのある子どもには家庭・病院・学校(周囲)の連携が必要です。

てんかんのある子どもには家庭・病院・学校(周囲)の連携が必要です。

学校への相談

日中に発作がある場合は、あらかじめ担任教師や養護教諭に相談し、発作の症状や頻度、発作が起こった場合の対処などについて伝えておきましょう。また、落ち着きや集中力のなさ、不機嫌、軽度の知的障害などの合併があったり、自動症や意識の消失などが現れる場合は、事前にそのことを伝えておきましょう。

修学旅行・臨海学校・林間学校への参加について

学校行事への参加を制限することで、子供は差別感や心理的な負担を抱えます。また、その後の社会性や心の発達にも影響しますので、一律の禁止は好ましくありません。発作が起きたときに直接生命に危険が及ぶような場合を除き、次のことに気をつけながら、行事には積極的に参加する方がよいでしょう。

  • 規則的な生活を送り、指示どおり服薬を続ける
  • 無理のないスケジュールで睡眠時間を十分に
  • 不安や緊張を著しく高める遊びは避ける
  • 薬は多めに持っていく
  • 飲んでいる薬の内容、家や病院の連絡先を書いたメモを身につけておく

参加にあたっては、てんかんの診断と症状、発作の症状や頻度、対処法を伝えるなど、事前に学校側とよく相談しておくことが大切です。

スポーツ・水泳

以前は発作によってけがをする危険性などを考慮してスポーツを制限することもありましたが、現在では、楽しんで体を動かすことや、適度な緊張感が発作を抑制することが知られるようになり、てんかんがあってもスポーツをすることは可能であることがわかってきました。ただし、発作を起こすことで生命の危険がある場合(登山やスキーなど)、疲労や緊張、光などにより発作を起こしやすい方は注意してください。万一、発作が起こったときに介護できる人がそばにいるとよいでしょう。

水泳についても発作がなく、次のことに気をつければ原則的に可能です。

  • 見守り(監視)、救助体制がある
  • 流れの速い川や海、炎天下は避ける
  • 長時間泳がない・飛び込んだり、深く潜らない