てんかんinfo

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てんかんとは

高齢者てんかんに特徴はあるの?

非特異的な臨床症状

高齢者に起こるてんかんは複雑部分発作が多いという特徴があります。つまり、てんかん症状として、けいれんがなく、意識が障害されることが多いことから誤診されるケースが多くみられます。また、部分発作でも全般発作のようにみえる二次性全般化発作を起こすこともあります。
高齢者てんかんは、側頭葉てんかんが最も多く(約7割)、次いで前頭葉てんかん(約1割)と考えられています。

側頭葉てんかんとは

側頭葉てんかんは、自動症(本人の自覚なしに、無意識に行う動作・行動)が特徴です。多くの場合、記憶障害などを伴います。
側頭葉てんかんの症状(例)

  • 自動症:口をモグモグする、身振りをする、など
  • 動作の停止
  • 自律神経性症状:腹痛などのお腹の症状が前ぶれとして起こる、嘔気・嘔吐、発汗、立毛、熱感、冷感、腹鳴、心悸亢進、胸部圧迫感、頭重感、など
  • 精神症状:未体験なのに過去に体験したような感覚(デジャヴ、既視感)、いつも体験していることが未体験のように感じる(ジャメヴ、未視感)、昔の記憶が次々と頭に浮かぶ(フラッシュバック)、恐怖感、など
  • 認知障害:記憶障害、言語障害
  • 発作後にもうろうとして歩き回る

高齢者に多いてんかん発作型

高齢者に起こるてんかんは大部分が症候性てんかん(脳に何らかの障害が起こったり、脳の一部に傷がついたことで起こるてんかん)で、二次性全般化により全身けいれん発作を起こすこともありますが、単純部分発作(意識がはっきりしている)や複雑部分発作(意識障害が伴う)が多く、特に1日に何回も起こる複雑部分発作が多いといわれています。この発作はけいれんを伴わない(非けいれん発作)ために見逃されることが少なくありません。また、自動症があってもあまり目立たず、単純部分発作の前兆が少ないという特徴があります。さらに、発作後にはもうろう状態が続くことも多く、数日間続くことがあります。 少数例ですが、特発性全般てんかんや前頭葉てんかんで非けいれん性の重積発作を示すことがあります。
さらに、若年期に発病したてんかんが治っていたのに再び出現したり、中年期以降に特発性全般てんかんが発病し、そのまま継続する患者さんもみられます。これらのてんかんは、全般強直間代発作、ミオクロニー発作、非けいれん性もうろう状態を示し、幻覚状態や反応性の変動などを示します。
また、非けいれん発作による重積状態がみられることがあります。複雑部分発作による重積状態は、意識障害以外に特徴的な症状がみられないことが多いので注意が必要です。

てんかんと記憶障害

高齢者てんかんでは複雑部分発作が多く、発作中は意識障害のため記憶がありません。また、発作後はもうろう状態が続くこともあり、さらに発作の回数が多いことから、高齢者てんかんの半数に記憶障害が自覚されます。複雑部分発作は非けいれん性であるため、てんかんであることを見逃されると、認知症と誤診される可能性もあります。

高齢者てんかんと認知症との違い

  • 状態が良い時と悪い時の差が大きい。
  • 記憶がない時とある時が混在する。
  • 意識が短時間(3~5分)とぎれることがある。
  • 自動症(体をゆする、ボタンをいじる、など)がみられる。
  • 睡眠中にけいれんがある。